試される日本外交 2010 11 6

 菅政権(2010年当時)の苦境については、いろいろと考えられますが、
こうした苦境の原因は、菅政権だけの問題ではありません。
 鳩山政権が作ったとも言えるでしょう。
多くの国からは強固に見えた「日米同盟」に亀裂が入ったのは、
鳩山政権の普天間基地問題の迷走が原因でした。
 強固だったはずの「日米同盟」に亀裂が入ったとすると、
当然、日本に利害関係のある国は、日本外交を試したくなるのです。
そこには、「脅し」もあれば「すかし」もあるでしょう。
 これを外交力で有利に切り抜けられるか。
おそらく難しいかもしれません。
長年の対米従属という「温室育ちの日本外交」。
さらに、日本には、外交戦略どころか、外交哲学もないでしょう。
 つい最近まで、日本で「国益」という言葉を使うと、
「右翼」と言われてしまうような雰囲気がありました。
こんな雰囲気では、外交戦略も外交哲学も育つはずがありません。
 政治家が堂々と国益を語れるようになったのは、
21世紀になってからでしょう。
(21世紀に入って、北朝鮮が大暴れしてくれたおかげで、
日本人の平和ボケが少し治ったかもしれません)
 強固な「日米同盟」があれば「かごの中の鳥」ですみましたが、
それに亀裂が入った以上、かごの中には猛獣が入り込むでしょう。
 こうした亀裂は、そう簡単に修復できないでしょう。
信頼を築くには数十年かかりますが、信頼を壊すには数秒で足りる。

かごの中の鳥 2010 5 22
 私たち日本人は、かごの中の鳥だったのです。
「米軍が見た自衛隊の実力」(北村 淳)から引用
 極めて情けない話だが、
「海上自衛隊の艦艇がマラッカ海峡を通過する前に、
われわれがP-3を出して安全を確認している」という話を、
米海軍P-3部隊関係者から聞いたことがある。
 いくらなんでも、そのようなことはないだろうと思っていたところ、
海上自衛隊のP-3C部隊関係者から、「そのような事実もあった」という話を聞いた。
 自国の軍隊すら米海軍によって護ってもらっているのでは、
米海軍に「われわれが日本のシーレーンをオープンにしている」と豪語されても仕方ない。
(以上、引用)










































































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